近年、ドライアイでは持続する眼表面の乾燥、炎症といった刺激により角膜神経に形態学的、機能的異常が生じて(末梢感作、中枢感作)、眼表面に異常がなくても眼通を生じる神経因性疼痛を生じることが徐々に明らかにされてきました。
自覚症状の強い、治療に苦渋するドライアイでは眼表面の痛覚過敏が関連してきている可能性があります。こういったタイプのドライアイは若年層に多く、VDT作業の関連性も指摘されています。
これらの知見は、難渋するドライアイ治療開発の大きな一歩です。
References
ドライアイ患者における角膜知覚神経の形態学的変化:第73回日本臨床眼科学会発表:内野裕一、水野未稀、内野美樹
Tagawa Y,Noda K,Ohguchi T, et al. Corneal hyperalgesia in patients with short tear film break-up time dry eye.2019;17:55-59