継続するって難しいですよね。ダイエット、ジョギング、日記、家計簿…などなど、私も三日坊主になってしまったのは数知れず。
けれども、慢性疾患の場合、進行しないために点眼継続していくことはとても大事です。治療を途中でやめてしまうことはとてもリスキーです。
眼科の慢性疾患で、特に治療継続が大事なのは緑内障です。
2019年に通院歴のある緑内障患者さん874名を対象に行ったアンケート調査では、治療継続中の患者さん600名に対して、治療・通院を中止した(脱落した)患者さん274名とかなりの数の患者さんが治療を中止してしまってました。
そして治療中止した患者さんの特徴として緑内障に対して正しい知識を持つ割合が低い傾向にありました。
緑内障は診断されると多くの場合、一生涯にわたり治療継続する必要があります。しかし、初期には自覚症状がなく、治療継続の意欲を失う患者さんが少なくありません。
緑内障の治療継続率は、治療開始から12か月後には約60%に落ちると報告されております。
治療から脱落した患者さんは通院をサポートするプログラムがあった場合受けたかったか?に対して、約6割の方が受けたかったと回答しています。
治療継続には、治が療の意味、点眼の必要性、通院の大事さをしっかり理解してもらうこと、通院をサポートするシステムが大事なんですよね。
当院ではそういったことを踏まえ、DVDやパンフレットでの説明、予約を取り、予約に受診がない場合は連絡をするなど、通院脱落のないよう患者さんをサポートしてます。
参考文献 Eyes of patients Vol.26(参天製薬発行)
柏木賢治 他:臨床眼科69(11)270-273,2015